※この記事は、認知症グループホームで10年以上勤務し、現在は管理者として働く筆者が執筆しています。
ご本人・ご家族・介護職員、それぞれの立場をふまえたケアの視点をお届けします。
【この記事で伝えたいこと】
認知症の高齢者が夏でも「寒い」と感じる背景には、筋肉量や体温調節機能の変化、生活習慣、認知機能など、さまざまな要因が重なっています。
この記事では「寒い」という本人の感覚を否定せずに受け止めながら、脱水や熱中症を防ぎ、安全と本人らしさを両立するための介護の視点を解説します。
【要点】
- 認知症の高齢者が夏でも「寒い」と感じる理由が分かる
筋肉量や活動量、皮下脂肪、体温調節機能、温度感覚、生活習慣、認知機能など、複数の要因から「寒い」の背景を読み解きます。 - 本人の「寒い」と、身体にとって安全な温度が同じとは限らない理由を解説
主観的な寒さと実際の身体状態の違いや、高齢者の体温調節機能の変化、夏場の厚着やエアコン拒否による脱水・熱中症のリスクについて解説します。 - 本人の感覚を尊重しながら、安全を守るための介護の視点が分かる
エアコンの風向きや座る場所、衣類、室温・湿度などを調整し「寒い」を否定せずに安全な環境をつくる方法や「いつもと違う寒がり」から体調変化に気づくための観察ポイントを紹介します。
【この記事で分かること】
・認知症の高齢者が、夏でも「寒い」と感じるさまざまな理由
・本人の「寒い」という感覚と、実際の身体の状態が必ずしも一致しない理由
・厚着やエアコン拒否に対して、本人の意思と熱中症予防を両立するための介護の視点
家族介護・介護職のどちらでも、「寒い」という訴えを否定せず、その背景を考えながら、安全な環境と本人らしい過ごし方を支えるために活用できる内容です。
※詳しい説明・根拠・事例は、このあと本文でやさしく解説します。
- はじめに
- 高齢者が寒がるのには、一つではなく複数の理由がある
- ①筋肉量や活動量の低下によって、身体で作る熱が少なくなる
- ②年齢とともに体温を調節する機能も変化する
- ③「寒いと感じること」と「身体の中の温度が低いこと」は同じではない
- ④エアコンが嫌なのではなく「風が寒い」こともある
- ⑤長袖やズボン下には、その人の「長年の習慣」が隠れているかもしれない
- ⑥認知症によって「今の環境に合わせて調整すること」が難しくなる場合もある
- ⑦職員の「暑い」を基準にしてはいけない
- ⑧夏に「寒い」と言う人を暖かくしすぎる危険性
- 本人の「寒い」を否定しない。でも安全も諦めない
- 「寒がるようになった」を年齢や認知症だけで片付けない
- 「寒い」という言葉の奥にあるものを見る
- 参考文献・出典
はじめに
「今日はこんなに暑いのに、寒いと言って長袖を着ている」
「エアコンをつけると、すぐに消してしまう」
「真夏なのにズボン下を履きたがる」
認知症のある高齢者と関わっていると、このような場面に出会うことがあります。
介護する側からすると、
「こんなに暑いのに、どうして寒いんだろう?」
と不思議に感じるかもしれません。
本人に「今日は暑いですよ」と説明しても、
「いや、寒いよ」
と言われてしまうこともあります。
では、これは認知症によって気温が分からなくなっているのでしょうか。
実は、それほど単純な話ではありません。
高齢者が寒さを訴える背景には、加齢による筋肉量や代謝の変化、体温調節機能、皮膚感覚、活動量、生活習慣、エアコンの風など、さまざまな要因が関係しています。
さらに認知症がある場合には、今の季節や環境を理解することや、自分の身体の状態に合わせて衣服や室温を調整することなどが難しくなっている可能性もあります。
大切なのは、
「認知症だから寒がっている」と決めつけないこと。
そしてもう一つ、
「本人が寒いと言っているのだから、どれだけ暖かくしてもいい」と考えないことです。
今回は、認知症の高齢者が寒がる理由と、夏場の厚着やエアコン拒否に介護者がどう向き合えばよいのかについて、現場の視点から考えてみます。
高齢者が寒がるのには、一つではなく複数の理由がある
最初に押さえておきたいのは、高齢者が寒がる原因を一つに決めつけることはできないということです。
たとえば、
- 筋肉量や活動量が減っている
- 基礎代謝が低下している
- 体温調節機能が変化している
- 皮膚で感じる温度感覚が変化している
- エアコンや扇風機の風を不快に感じている
- 長年の服装の習慣がある
- 認知症によって季節や環境を把握しづらくなっている
- 体調不良や病気など、別の原因が隠れている
- やせや皮下脂肪の少なさによって熱を失いやすい
などが考えられます。
そして実際には、これらのうち一つだけではなく、いくつもの要因が重なっていることも珍しくありません。
だからこそ、「高齢者は寒がりだから」「認知症だから」と一括りにするのではなく、その人がなぜ寒いと感じているのかを考える必要があります。
①筋肉量や活動量の低下によって、身体で作る熱が少なくなる
人間の身体は、外から温めてもらっているだけではありません。
身体の中でも熱を作っています。
その熱産生に関係するものの一つが筋肉です。
身体を動かせば筋肉が働き、エネルギーが使われ、熱が生まれます。
寒い場所で身体がブルブルと震えるのも、筋肉を細かく動かすことによって熱を作ろうとする反応です。
ところが高齢になると、若い頃と比べて筋肉量が減少しやすくなります。
さらに認知症のある方の場合、
「以前より外出しなくなった」
「一日中椅子に座っていることが増えた」
「自分から何かをしようとすることが少なくなった」
といった変化が重なることもあります。
すると、
活動量が減る
↓
筋肉を使わなくなる
↓
筋力・筋肉量が低下する
↓
活動することがさらに大変になる
↓
ますます動かなくなる
という悪循環が起こります。
「寒いから動かない」という状態が続けば、さらに身体活動が減り、それが寒さへの弱さにつながっていく可能性もあります。
だからこそ寒がる高齢者への支援は、単純に厚着をさせたり暖房を強くしたりするだけではありません。
その人のできる範囲で歩いたり、立ったり、家事をしたり、体操をしたりすることも、長期的に見れば大切な支援になります。
ただし、
「筋力が低下したから寒く感じる」と一つの原因だけで説明するのも適切ではありません。
皮下脂肪が少ないことも寒さに影響する
身体の脂肪には、体内で作られた熱が外へ逃げるのを抑える「断熱材」のような役割もあります。
そのため、やせていて皮下脂肪の少ない高齢者では、周囲の温度の影響を受けやすく、寒冷環境で身体の熱を失いやすくなることがあります。【1】【2】
特に高齢者では、筋肉量の減少や活動量の低下、栄養状態など複数の要因が重なっていることもあります。
つまり、寒さへの弱さを考えるときには、
「身体でどれだけ熱を作れるか」だけでなく、「作った熱をどれだけ身体に保てるか」
という視点も必要です。
高齢者の寒さには、次に説明する体温調節機能の変化も関係しています。
②年齢とともに体温を調節する機能も変化する
私たちの身体には、体温を一定の範囲に保とうとする仕組みがあります。
暑ければ汗をかき、皮膚の血流を増やして熱を逃がします。
寒ければ皮膚から熱が逃げないように血管を収縮させたり、震えることで熱を作ったりします。
ところが、こうした体温調節機能も加齢によって変化します。
高齢になると、寒さにさらされたときに皮膚の血管を収縮させて熱が逃げるのを防ぐ反応や、震えによって熱を生み出す反応が低下することが報告されています。【3】
つまり、
「寒さから身体を守る力」そのものが若い頃と同じではありません。
ここで注意したいのが、
「高齢者は寒さを感じやすい」
という表現です。
実は、加齢によって温度感覚そのものが鈍くなることもあります。
寒い環境にいても寒さを十分に自覚できない場合もあるのです。
したがって、
高齢者=寒さに敏感
と単純化するのではなく、
身体は寒さに弱くなっている一方で、その危険を正確に感じ取る能力も変化している
と考えたほうが実態に近いでしょう。
これは暑さについても同じです。
③「寒いと感じること」と「身体の中の温度が低いこと」は同じではない
ここは介護を考えるうえで、とても重要なポイントです。
本人が、
「寒い」
と言ったからといって、必ずしも深部体温まで低くなっているとは限りません。
私たちが感じる暑さや寒さには、皮膚への刺激が大きく関係します。
たとえば夏にエアコンの風が腕へ直接当たり続けると、室温自体はそれほど低くなくても、
「寒い」
と感じることがあります。
反対に、本人がそれほど「暑い」と感じていなくても、身体の中には熱がこもっている場合があります。
つまり、
主観的な「暑い・寒い」と、実際の身体の状態は必ずしも一致しません。
だから介護者は、
「本人が寒いと言っているから室温を上げよう」
だけではなく、
「室温は何度なのか」
「湿度はどうなのか」
「汗をかいていないか」
「顔が赤くなっていないか」
「衣類の中が蒸れていないか」
「体温はどうか」
「水分は摂れているか」
など、客観的な情報も合わせて確認する必要があります。
本人の訴えを否定しないことと、本人の訴えだけで環境を決めることは別なのです。
④エアコンが嫌なのではなく「風が寒い」こともある
夏になると、
「エアコンをつけると寒いと言う」
という相談も多くなります。
このとき、
「この人はエアコンが嫌いなんだ」
と考えてしまいがちですが、本当にそうでしょうか。
もしかすると嫌なのは、冷房そのものではなく、
身体に直接当たる冷たい風
なのかもしれません。
実際、環境省の「熱中症環境保健マニュアル」でも、エアコンの冷気が直接身体に当たらないよう風向きを調整することや、風が気になる場合には扇風機の風を壁や天井に当て、跳ね返った気流を利用する方法が紹介されています。【4】
であれば、
「寒いならエアコンを消す」
以外にも方法があります。
風向きを変える。
座る場所を変える。
風量を調整する。
薄手の上着を一枚使う。
エアコンと扇風機などを組み合わせて室内全体の空気を動かす。
本人の「寒い」を否定せず、それでも安全な室温を維持する方法を探すことができます。
これは認知症介護でとても大切な考え方です。
本人の希望を叶える方法は、一つとは限りません。
⑤長袖やズボン下には、その人の「長年の習慣」が隠れているかもしれない
もう一つ忘れてはいけないのが生活歴です。
私たちは服装を、気温だけで決めているわけではありません。
たとえば、
「肌着は必ず着る」
「夏でも長ズボン」
「ズボンの下には必ず一枚履く」
「外へ出るときは上着を着る」
といった習慣を何十年も続けてきた人もいます。
介護職員から見ると、
「暑いんだから脱いだほうがいい」
と思う服装でも、本人にとってはそれが当たり前なのです。
特に認知症になったからといって、それまで何十年も積み重ねてきた習慣が突然なくなるわけではありません。
むしろ、新しい情報を取り入れて行動を変えることが難しくなれば、長く身についた習慣のほうが残りやすいことも考えられます。
「なぜこの人は夏なのにズボン下を履くんだろう?」
という疑問があったら、
「昔から履いていましたか?」
と家族に聞いてみる。
それだけで理由が分かることがあります。
介護では「今」だけを見るのではなく、その人がこれまでどう暮らしてきたのかを見ることも大切です。
⑥認知症によって「今の環境に合わせて調整すること」が難しくなる場合もある
認知症では、記憶だけが障害されるわけではありません。
見当識や判断力、実行機能など、さまざまな認知機能が影響を受けることがあります。
たとえば、
今が何月なのか分からない。
外がどれくらい暑いのか理解しづらい。
暑いから上着を脱ぐ、という判断につながらない。
エアコンを消したあと、室温が上がっていることに気づかない。
こうしたことが重なる可能性があります。
さらに、
「暑くなったら服を脱ぐ」
「寒くなったら一枚羽織る」
「室温が上がったからエアコンをつける」
という行動も、実は複数の判断と動作を組み合わせています。
自分の身体の状態を認識し、環境を理解し、必要な対応を選択して実行する。
認知症によってこの一連の流れが難しくなれば、適切な衣服調整や室温管理ができなくなることがあります。
だからこそ周囲の人の支援が必要になります。
⑦職員の「暑い」を基準にしてはいけない
介護施設では、もう一つ注意したいことがあります。
それが、
職員と利用者では活動量がまったく違う
ということです。
職員は、
歩く。
入浴介助をする。
排泄介助をする。
掃除をする。
荷物を運ぶ。
施設の中を何度も移動する。
当然、暑くなります。
一方で利用者は、ソファや椅子に座って過ごしている時間が長いことがあります。
そんな状況で職員が、
「暑いからエアコンをもっと下げよう」
と自分の感覚だけで室温を調整すれば、座っている利用者にとっては寒すぎるかもしれません。
介護施設の室温は、
働いている職員の体感温度だけで決めるものではありません。
だからといって、
「利用者が寒いと言うから冷房を切る」
でもありません。
大切なのは、室温・湿度・衣類・活動量・本人の様子などを総合的に見ることです。
⑧夏に「寒い」と言う人を暖かくしすぎる危険性
ここが今回の記事で、最も伝えたいことの一つです。
本人が寒いと言っている。
だから長袖を着てもらう。
本人がエアコンを嫌がる。
だからエアコンを切る。
本人の意思を尊重しているようにも見えます。
しかし真夏であれば、それによって別の危険が生まれます。
脱水や熱中症です。
高齢者は若い人に比べ、暑さや水分不足を感じ取る機能、発汗や皮膚血流によって熱を逃がす機能などが低下しています。
そのため本人が、
「暑くない」
「喉も渇いていない」
と言っていても、安全とは限りません。
厚生労働省も、高齢者は「暑い」と感じにくくなることや、のどの渇きを感じにくくなること、発汗量や皮膚血流量の増加が遅れたり減少したりすることなどを、高齢者の熱中症リスクに関係する特徴として挙げています。【5】
そのため、高齢者本人の「暑くない」「のどは渇いていない」という感覚だけに頼るのではなく、温湿度計などを利用して室内環境を確認し、適切にエアコンを使用することが大切です。
つまり、
「寒いからエアコンを消す」
「熱中症が怖いから寒くても我慢してもらう」
という二択ではありません。
エアコンで安全な室内環境を保ちながら、風向きや座る場所、衣類などを調整する。
本人の「寒い」という感覚を大切にしながら、熱中症から身体を守る工夫を考えることが必要なのです。
「汗をかいていないから大丈夫」とは限らない
また、ここで介護者が覚えておきたいのは、
「汗をかいていないから大丈夫」とは限らない
ということです。
高齢者では発汗反応そのものが遅れたり、発汗量が少なくなったりすることがあります。
つまり、
汗びっしょり=危険
汗をかいていない=安全
という単純な判断はできません。
室温、湿度、衣類、体温、顔色、皮膚の状態、食事、水分摂取量、尿量、普段との違いなど、複数の情報から判断する必要があります。【6】
本人の「寒い」を否定しない。でも安全も諦めない
では、夏に厚着をしたがる認知症の方には、どう対応すればよいのでしょうか。
私は、
本人の感覚を否定することと、安全のために環境を調整することを分けて考える
ことが大切だと思います。
「寒くないですよ!」
「今日は30℃もありますよ!」
「そんな服を着たら暑いでしょう!」
と本人の感覚を訂正し続けても、本人にとって寒いものは寒いのです。
一方、
「寒いんですね」
と受け止めることはできます。
そのうえで、
風向きを変えてみる。
薄手の長袖に変えてみる。
ズボン下を通気性のよいものにする。
座る場所を変えてみる。
室温や湿度を確認する。
水分を勧める。
身体を少し動かしてみる。
さまざまな方法を試すことができます。
つまり、
「本人の希望」か「安全」か、二者択一にする必要はありません。
本人の感じている寒さを大切にしながら、安全に過ごせる方法を探す。
そこに介護の工夫があります。
「寒がるようになった」を年齢や認知症だけで片付けない
最後にもう一つ、覚えておきたいことがあります。
それは、
「以前から寒がりだった人」と「最近になって急に寒がるようになった人」を同じように考えないことです。
高齢者の寒さには加齢や筋肉量だけでなく、体調や疾患などが関係している可能性もあります。
これまでそれほど寒さを訴えていなかった人が、急に強く寒がるようになった場合には、
「高齢者だから寒いんでしょう」
「認知症が進んだからでしょう」
と決めつけず、体調の変化が隠れていないかを見る必要があります。
体温、血圧、脈拍、食事量、水分摂取量、活動性、顔色、意識状態など、普段との違いを確認してみます。
介護職員が原因を診断する必要はありません。
しかし、
「いつもの寒がり」と「いつもと違う寒がり」に気づくことは、
日頃からその人を見ている介護職員だからこそできる大切な観察です。
病気や薬の影響が隠れていることもある
寒さの感じ方が変化する背景には、加齢や認知症だけでなく、身体の状態や病気が関係している場合もあります。
たとえば、貧血や甲状腺機能低下症では寒さを感じやすくなることがあります。【2】【7】
また、低栄養は身体の熱産生や体温維持にも影響する可能性があります。【8】
また、服用している薬によっては、体温調節や血圧、血流、発汗などに影響するものもあります。【9】
寒さの訴えが急に増えたことに加えて、
「元気がない」
「食事量が減った」
「顔色がいつもと違う」
「活動量が落ちている」
といった変化も見られるのであれば、単なる「寒がり」として片付けないことが大切です。
必要に応じて看護師や医師へ相談し、身体の状態を確認してもらいます。
寒がることそのものよりも、
「いつもと違う」という変化が、大切なサインになることがあります。
「寒い」という言葉の奥にあるものを見る
認知症の高齢者が夏でも長袖を着ていたり、エアコンを嫌がったりすると、
「認知症だから季節が分からないんだ」
と思ってしまうことがあります。
しかし、その背景を少し掘り下げるだけでも、
筋肉量や活動量の低下。
体温調節機能の変化。
温度感覚の変化。
エアコンの風。
長年続けてきた服装。
その人なりの安心感。
認知機能の変化。
さまざまな理由が見えてきます。
だから認知症介護では、
「寒い」という言葉を訂正することより、
「なぜこの人は寒いのだろう」と考えることのほうが大切なのではないでしょうか。
そしてもう一つ忘れてはいけないのが、
本人が感じている温度と、身体にとって安全な温度は必ずしも同じではない
ということです。
本人の「寒い」を尊重する。
でも、真夏に締め切った部屋で厚着をしていれば、熱中症の危険性を考える。
エアコンの風が嫌なら、ただ我慢してもらうのではなく、風向きや座る場所を変える。
厚着をしたいなら、本人の安心感を残しながら素材や枚数を工夫する。
「本人の意思を尊重する」と「安全を守る」。
どちらか一方を選ぶのではなく、その間にある方法を探していくことが介護なのだと思います。
認知症の方の行動には、私たちから見ると不思議に思えるものがあります。
でも、
「認知症だから」
で終わらせず、
その人の身体、その人の認知機能、その人が生きてきた歴史、その人が今感じていること。
そこまで考えてみると、一見不可解だった行動にも、その人なりの理由が見えてくるのかもしれません。
そして、その理由を探そうとする姿勢そのものが、
「寒い」という言葉だけでは見えなかった、その人自身を理解することにつながっていくのではないでしょうか。
参考文献・出典
【1】Speakman JR. Obesity and thermoregulation. Handbook of Clinical Neurology. 2018;156:431-443. doi:10.1016/B978-0-444-63912-7.00026-6.
PubMed「Obesity and thermoregulation」
【2】MedlinePlus「Cold intolerance」
【3】Frank SM, Raja SN, Bulcao C, Goldstein DS. Age-related thermoregulatory differences during core cooling in humans. American Journal of Physiology-Regulatory, Integrative and Comparative Physiology. 2000;279(1):R349-R354. doi:10.1152/ajpregu.2000.279.1.R349.
論文本文(American Physiological Society)
【5】厚生労働省「令和8年度における熱中症予防行動の呼びかけについて」(令和8年4月1日)
【8】PubMed「The effect of undernutrition on thermoregulation in the elderly」
【9】CDC「Heat and Medications – Guidance for Clinicians」
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