グループホーム入居の条件 番外編① ~面会・外出・急変時対応など5つのポイント~

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※この記事は、認知症グループホームで10年以上勤務し、現在は管理者として働く筆者が執筆しています。

ご本人・ご家族・介護職員、それぞれの立場をふまえたケアの視点をお届けします。

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📝 この記事の要約

【この記事で伝えたいこと】

グループホームへの入居を考える際には、入居条件だけでなく「入居後の生活がどのようになるのか」を事前に確認しておくことが大切です。
この記事では、面会制限や外出外泊の可否、緊急時の対応、訪問診療の体制、介護用品のレンタルなど、入居前に確認しておきたいポイントを解説します。


【要点】

  1. 入居前に確認しておくべき生活面のポイントが分かる
    面会制限や外出・外泊の可否、緊急時の連絡体制など、入居後の生活に関わる重要な確認事項を解説します。
  2. 医療体制や通院方法について理解できる
    かかりつけ医の継続受診と訪問診療の違い、家族の負担を踏まえた主治医変更の考え方を紹介します。
  3. 介護用品の準備と費用面の注意点が分かる
    介護用品の持ち込み可否やレンタル費用、購入とレンタルそれぞれのメリットを解説し、入居前に確認すべきポイントを整理します。

【この記事で分かること】

・入居前に確認しておきたい5つのポイント
・面会制限や外出外泊など、施設ごとの違い
・事故時や急変時の連絡体制の確認方法
・訪問診療や介護用品レンタルなど、入居後の生活に関わる重要事項

ご本人が安心して生活を続けるために、入居前に知っておきたい実務的なポイントが分かります。

※詳しい説明・根拠・事例は、このあと本文でやさしく解説します。

入居を考えた時に確認しておいた方がいい事項

グループホームの入居条件については

  • 絶対に満たしていなければいけない要件
  • 必須ではないが、多くの施設で求められている
  • 入居に際して障害となる可能性がある条件
  • その他、入居を考えた時に確認しておいた方がいい事項

という4つの記事に分けてお伝えをしていきます。

4番目となるこの記事では、グループホームの利用を考えたときに『入居する方の『その人らしい生活』の実現や継続のために、確認しておいた方がいいと思われる事項』について説明いたします。

項目が多いので、前後編でお伝えいたします。今回は前編です。

入居前に確認すべき5つのポイント

この記事では、入居前に確認しておきたい次の5つのポイントを解説します。

・面会制限の有無
・外出・外泊の可否
・事故時、急変時の連絡と対応
・訪問診療の体制
・介護用品のレンタル

面会制限の有無

この記事を書いている2025年4月時点では新型コロナウイルス感染症は5類になり、以前のような社会的な脅威は薄れ、重症化のリスクも軽減している状態です。

しかし施設としては、依然として恐ろしい感染症であることに変わりはありません。

なぜ今も面会制限が行われているのか

入居している方は全員認知症ということもあり、居室で休んでいてもらうこともままならず、感染者の隔離も困難です。そして感染したら、症状が治まってもそのまま体調が回復せずにお亡くなりになる、ということも決して少なくはありません。

そういった理由から、いまだに面会が出来ない、あるいは建物内には入らずにガラス越しで面会するといった制限を設けている施設も多いです。

実際、2025年4月時点で、約70%の施設が面会制限を設けています(厚生労働省調査より)。

面会制限がもたらす影響

ですが、面会が出来ないことはご家族様にとってはもちろんですが、認知症の方にとっても良い影響はありません。両者の安心や満足度のためには、面会ができるに越したことはありません。

ただ『面会が出来ない悪影響』と『施設内に感染症が入ってしまうリスク』を天秤にかけたとき、どうしても感染症が入ってしまうリスクが勝ってしまうことは、仕方がないことでもあります。

入居を考えている施設が、面会に対してどのように考え、どのような体制を取っているのかを知っておくことは、非常に重要なことだといえるでしょう。

外出・外泊の可否

基本的に『面会ができない施設は、外出も外泊もできない』でしょう。感染症が施設内に入るかもしれない可能性を考えた時、やはり面会よりも外泊の方がリスクが高くなってしまうからです。

もし外泊(外出)が可能な場合は

  • 睡眠状況
  • 使用している薬について
  • 食事の際の注意点
  • 排泄の際の注意点
  • 移動の際の注意点

といったことについて確認をしておくと、自分達の力だけで外泊(外出)が可能なのか、それとも難しいのか、という判断がしやすくなります。

また、自宅ではない場所に行ったり泊まったりする場合は念のために、どこに行くのか、どこに泊まるのか、分かる範囲で施設の職員に伝えておくと良いでしょう。

事故時、急変時の連絡と対応

転倒や誤嚥、服薬ミスや単独外出。あるいは急な発熱や意識レベルの低下など、いつ何が起きるか分からないのが、高齢者です。

そういった緊急時に

  • 平日昼間や夜間の連絡体制
  • キーパーソンに連絡が取れなかった場合の第二以降の連絡先
  • 連絡が取れなかった場合の動きや判断をどうするか
  • 救急搬送の可否

といったことについてどうするか、あらかじめ決めておくと良いでしょう。

また平時から、本人の延命治療などに対しての意思確認をしておくことも重要です。

訪問診療の体制

基本的に『入居前からのかかりつけ医を継続する場合、受診は家族対応』という施設が多いです。

この『家族対応の受診』を『本人と直接会えるチャンス』と捉えられるのであれば、かかりつけ医への受診継続は何ら問題がないどころか、むしろメリットであるといえます。

家族負担の問題

一方で、キーパーソンが高齢だったり、後見人であったり、仕事がある方だったりという場合、定期的な受診介助はとても大きな負担になりえます。

そのような場合、施設に訪問診療をしてくれる医者がいるかどうか確認し、いるのであればそちらに主治医を変更してしまうことも良いでしょう。

主治医変更について

もちろん、認知症となり施設に入居する当人からすれば、今まで診てくれていたお医者様に診続けてもらう方が良いと思います。ですが、それが困難な状況となってしまったのであれば、検討の余地は大いにあるのではないでしょうか。

もし主治医を変更する場合は、今までのかかりつけ医に『本人が施設に入居することとなった』『受診が行えないので、変更先のお医者様に紹介状を書いて欲しい』とお願いをすれば紹介状を書いてくださると思います。数日のうちにできあがると思いますので、その紹介状を施設の管理者に渡せば対応してくれます。

介護用品のレンタル

自宅で使っていた介護ベッドをはじめとする介護用品は、施設では使えない可能性があります。

自宅で使用する介護用品(一部除く)は、介護保険を使ってレンタルすることができるので、費用負担は実際の1割~3割程度です。

ですがグループホームに入居すると、グループホームの利用で毎月の介護保険負担限度額に達してしまうため、レンタルは自費(10割負担)となってしまいます。

入居前に確認しておきたいこと

先ずは『自宅で使っている介護用品を施設に持ち込めるのか』『持ち込めるのであれば、毎月の料金はいくらなのか』を確認しましょう。

また施設で『同じものを借りたら大体いくらなのか』といったことも併せて確認することをお勧めします。施設によってはよく利用しているレンタル会社があり、安く借りられる場合があります。

介護用品は購入することも可能ですが、
長期間の仕様を考えると『買った方が良いもの』と『レンタルの方がいいもの』があります。

レンタルをおすすめする理由

特に『介護ベッド』と『車いす』については、レンタルすることをお勧めします。

レンタルであれば

  • 不調時に確認してメンテナンスをしてくれる
  • 故障時は交換してくれる
  • 不要になったら引き取ってくれる

といった点が大きな利点です。

買ってしまうと、故障しても有償修理になりますし、不要になったら自分たちで引き上げなければなりません。長く使うことを考えても、断然レンタルすべきだと私は思います。

入居後の生活を安心して続けるためには、入居条件だけでなく、こうした生活面の確認もとても大切です。

一先ず今回は、5点について書きました。

他にも4点ありますが、それについては後編でお伝えいたします。

ここにんでは、認知症介護を”楽にする”ためのヒントとなるような考え方、技術をたくさん発信しています。

詳しくは ➡【はじめての方へ ここにんってどんなブログ?】をご覧ください!

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