認知症ケアについて

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認知症ケアとは

厚生労働省による『認知症ケアの理念』では 

『認知症のために見失われがちなその人の尊厳、個性、可能性、求めている事(願い、希望)を見出して、本人がその人らしい生(生命、生活、人生)をまっとうできるよう支えていく』 

とあります。 

また『認知症ケア』について少し調べてみると 

『認知症の方の尊厳を守りつつ、その人らしい生活を支えること』 

とあります。 

どうやら『認知症ケア』とは 

・認知症の方の尊厳を見出し守ること 

・認知症となっても、その人らしい生活(生命、人生)を支えること 

であるようです。 

これらは、具体的にどういうことなのでしょうか。 

認知症ケアを知る目的

実は認知症ケアは、それだけを身に着ければバッチリというものではありません。 

『より良い認知症ケア』だけを学んでも役に立ちません。 

実は認知症ケアを行うためには、大前提として『目の前で困っている人を助けたい』という思いで動き出せる、ということが必要です。 

そして『目の前の人が認知症だった時』に役立つ考え方や技術が、認知症ケアなのです。 

認知症ケアは 

・認知症の方の困りごとにはどのような傾向があるか 

・その困りごとに対応するには何を知っている必要があるか 

・認知症の方に接する時に気を付けること 

などを知ったうえで『目の前の人を支援する』というだけなので、多少の知識は必要かもしれませんが、あとは何の専門性も必要ありません。 

一番大事なのは『目の前で困っている人を助けたい』という思いが持てるかどうかです。 

それは『街中』でも『お店の中』でも同じですし、実は『施設』においても、この思いからスタートできるかどうかで、ケアの質は変わってきます。 

認知症ケアはあくまで手段

さらに『認知症ケア』について調べてみると、認知症ケアのポイントとして 

・相手のペースに合わせて見守る 

・相手が理解しやすい言葉で簡潔に話す 

・失敗や間違った言動を責めない 

・孤独にさせない 

・プライドを傷つけない 

・目線を合わせて笑顔、敬語で接し、褒める、謝る態度を見せる 

・相手に興味を向ける 

などがといった文言が出てきます。 

これらは、介護施設でケアを提供する際に、間違いなく重要な要素です。 

ですがそれと同時に感じるのは 

『誰かと関わろうとする時、これらを意識するのは当然ではないか』 

『認知症の方と関わるからといって、特別に意識することではない』 

という事です。 

認知症ケアとは『目の前で困っている人が認知症だった場合、その困りごとを解決するための手段の1つ』に過ぎず、認知症ケアを提供すること自体が目的になることはありません。 

認知症ケアとは、特別な技術も専門的な知識も必要ではなく、困っている誰かを思いやる気持ちがあれば、自然と備わり養われるものです。 

そしてその気持ちに従って行動し、その相手が認知症であった場合に、おのずとその行動が認知症ケアに近づいていく、というだけです。 

恐れず、臆さずに、困っている方に手を差し伸べて頂きたいと思います。 

そして、その方が認知症であった時に必要な考え方が身に着けられるよう、このブログの記事をお役立ていただければ幸いです。 

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